私は、昨年ブラジル・メソジスト教会に宣教師として迎えられ、ブラジル北東部レシフェの隣接都市オリンダに赴任しました。オリンダの旧市街は、ユネスコにより人類の文化遺産に指定されている美しい歴史的な町です。私は、このオリンダの町外れの貧しい地区アルト・ダ・ボンダーデとカイシャ・ダグアの2つのメソジスト教会で、協力牧師として、ブラジル人の牧師と共に働いています。ここには日本人は全くおらず、説教も聖書研究もすべてポルトガル語ですので、私にはまだまだ大変です。時々言いたい言葉が出てこず、教会員の方が私が探している言葉を当ててくれます。まさに「連想ゲーム」です。教会の人たちが生きている現実に届く「言葉」を語ることは一層難しいことです。奥地から出てきた人々の貧しさは、私の想像を超えており、どんなに近くにいても、私には共有できません。字の読めない人と聖書研究をするのも、私には初めての経験です。私はここで、素朴に福音の本質を語ることの大切さを学ばされています。
また、教会付属の無料の保育所と学校(幼稚園から小学校一年生程度)において、日本の聖書紙芝居を用いて、子ども礼拝を始めました。ここには紙芝居など存在しませんし、絵本を見たことがある子どももほとんどいませんので、みんなとても楽しみにしているようです。それぞれの教会の学校に200人近い子どもがいますから、結構疲れますが、私にとっても最も楽しい時間の一つです。
妻のかおりは、彼らに少しでも収入ができるようにと願って、教会の婦人たちや中高生たちを対象に、手芸教室を開き、彼女ができることを教えています。
またわたしたちは、日本の教会の方々とも、宣教の課題、祈り、経験を共有したいと願っていますので、ブラジルでの宣教に関心を持ってくださる方は、ご連絡ください。
【管理人(※)によるメモ】
『共に仕えるために−今日の世界宣教協力』は、日本基督教団世界宣教協力委員会が年1回発行する小冊子で、日本基督教団から世界の各地に派遣されている宣教師たちからの報告が掲載されています。
(※ここでの「管理人」とは製作元:「よい羊飼いのページ」の管理人の方を指します)