『共に仕えるために』から

(1998年度版)

 私たちはブラジル・メソジスト教会北東宣教区で2年の任期を終えようとしています。この1年は、特にオリンダ市郊外のアルト・ダ・ボンダーデ地区のメソジスト教会で、伝道・牧会、また教会付属の学校や保育所での奉仕などにあたってきました。日本人の全くいない世界、しかも日本人には想像しにくい程貧しい地区で、教会員や牧師仲間に支えられて、何とかやってきました。

 妻は昨年から手芸教室をこつこつ続け、中高生の生徒に刺繍を主に教えています。15歳にもなると、家庭の事情で学校から離れ、女中業や子守りとして働きに出される生徒もいます。成長すると、生きていくための闘いが待っています。彼女たちは今、意欲的に刺繍に取り組んでいます。教会学校や礼拝にもつながってきているのは、うれしいことです。10〜12歳のちびっ子クラスでは、工作や簡単な縫い物も楽しく学んでいます。材料を日本の教会がたくさん送ってくださり、連帯に感謝します。

 さて任期終了後、11月にはブラジルを離れ、私は12月に東京の弓町本郷教会に副牧師として赴任することになりました。サンパウロ福音教会時代から数えると、通算7年間、日本やブラジルの多くの方々の祈りや献金に支えられてきたことを、感謝をもって思い起こしています。

 今後は日本の側から海外宣教について考え、また在日ブラジル人を対象とする伝道・牧会やポルトガル語礼拝などを始めたいという夢を持っています。首都圏でブラジル人をご存知の方は、ぜひご連絡ください。またすでにブラジル人の礼拝グループに礼拝堂をお貸ししている教会では、コミュニケーションで苦労しておられるところもあると聞いています。コミュニケーション、交わりのお手伝いであれば、喜んでさせていただきますので、ご連絡ください。

(松本敏之)

【管理人(※)によるメモ】
『共に仕えるために−今日の世界宣教協力』は、日本基督教団世界宣教協力委員会が年1回発行する小冊子で、日本基督教団から世界の各地に派遣されている宣教師たちからの報告が掲載されています。
(※ここでの「管理人」とは製作元:「よい羊飼いのページ」の管理人の方を指します)

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