関係諸教会の皆様、世界宣教の日に寄せて

 みなさん、お元気ですか。私の方は、8月に日本基督教団よりブラジル・メソジスト教会に派遣されて以来、2ヶ月が経ちました。

 8月は、リオデジャネイロで開かれた世界メソジスト協議会と世界メソジスト大会に日本基督教団の代表として出席しました。大会はとても楽しく、また貴重は経験でした。日本からもたくさんの方が参加されたので、接待役もしました。一方、世界メソジスト協議会は、500人の議員からなる世界中のメソジスト関係教会連盟の最高意思決定機関です。私はリオに着いてから、日本基督教団から送り出された、初の、また唯一の議員であることがわかり、立派な日本の先生方の前で恥ずかしくなりましたが、ブラジル宣教師の特権と思い、それなりに責任を果たしてきました。教団の常議員会に報告書を提出しましたので、今世界のメソジスト教会が何を議論しているのか、関心のある方はどうぞご覧ください。なお議員資格が、今回限りでなく、2001年までの今会期、5年間であることも驚きでした。今後私のところに送られてくるものを日本の方といかに分かち合えばいいのでしょう。日本から遠く離れた、最も不適当な(?)議員になってしまいました。『キリスト新聞』9月21日号に、大会と協議会の簡単な報告を載せましたので、どうぞお読みください。

 さて、私は、9月4日にブラジル・ノルデスチへの視察旅行に出発し、10月3日にサンパウロへ戻りました。ノルデスチというのは、東北地方という意味です。日本語で東北地方と書くと、寒々としたイメージがありますが、ブラジルの東北部は完全な熱帯です。地図で言うと、南米大陸から東に飛び出した部分で、アフリカに最も近く、人種的にもアフリカ系の混血がほとんどです。

 ノルデスチは、サンパウロからはかなり遠く、しかも日本の数倍もある広い地域です。30日間のバス旅行で、車中泊は8回、バスの中で過ごした時間は、合計120時間でした。この間8つのメソジスト教会と7つの施設(コミュニティーセンター、学校など)を訪ね、日本基督教団の名により挨拶をし、また証しをしたり、日本語の讃美歌を歌ったり、教会学校では折り紙を教えてあげたりもしました。とにかく日本人の非常に少ない地域なので、どこでも非常に歓迎されました。また9月13日〜15日には、ノルデスチ教区のビショップの配慮により、2年に一度開かれるノルデスチのメソジスト教会全体の教会学校教師研修会に参加する機会が与えられました。報告を『教師の友』に寄稿しようと思っていますので、お読みください。

 この旅行の一つの目的は、赴任地最終決定のための視察でもありました。この旅行中、ある具体的な宣教地が、私に強く示されました。そこでは、働き人が求められ、私自身大きく心を動かされています。向こうの教区のビショップも喜んで迎えてくれるようです。来週、私が現在属している第3教区(サンパウロ)のビショップと話し合い、了解が得られれば、10月17日〜18日のビショップ会議で正式に決定すると思います。いずれお知らせします。

 今後の活動については、新しい会報を準備している他、『キリスト新聞』 の小さなコラム「ブラジルの熱い風」(仮題)でも紹介する予定です。また引き続き、この坂下牧師のホームページでも紹介してもらいます。どうぞ今後とも、祈りに覚え、お支えください。

1996年10月5日  サンパウロ    松本敏之


【管理人(※)から】日本基督教団は毎年10月第1日曜日を「世界宣教の日」と定め、世界中で働く日本人宣教師を覚え、その活動を通して与えられるものを分かち合い、共に祈りを合わせることにしています。
(※ここでの「管理人」とは製作元「よい羊飼いのページ」の管理人の方を指します)

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